USB電源から3Vを作る

定格出力5V/1AのUSB電源を使う

これまでちょっとした電子工作をする時に電源として3Vのボタン電池を使っていたのですが、これをUSB電源で置き換えてみることにしました。下の写真は家にあったUSB電源(ELECOM MPA-ACUAN007)で、定格出力で5V/1AをUSBコネクタから出力できます。

このUSB電源を使うには負荷の側にもメスのUSBコネクタを付ける必要があり、今回は秋月の通販で「マイクロUSBコネクタDIP化キット」を買うことにしました。

5Vを3Vに降圧する

次にUSB電源の5Vを3Vまで降圧する必要があります。降圧する方法には抵抗で分圧回路を作る方法やツェナーダイオードを使う方法などもある様ですが、これらの方法ではあまり大きな電流は取り出せないらしいので、定番の定電圧レギュレータを使うことにしました。秋月のサイトで商品検索したところ、3Vを出力するレギュレータはチップ部品しか扱っていない様ですので、今回はチップ部品のレギュレータ(NJM78L03SU3)を使ってみることにしました。

レギュレータを使う際には発生する熱の除去を考える必要があります。ディスクリート部品なら放熱器を取り付けられるものもあるのですが、チップ部品はどうしたらいいのか?調べてみると、プリント基板の一部に放熱用のパターンを作り、そこにレギュレータをはんだ付けして放熱する方法があることがわかりました[1]。ただ私はプリント基板を作る道具を持っていないので、10mm×10mmに切り出した0.1mm厚銅板にレギュレータをはんだ付けして放熱に使うことにしました。(放熱面積はとりあえず適当に決めました。)

写真左側はレギュレータ(NJM78L03SU3)を裏からみたところです。真ん中の大きな電極がGNDでチップの上側に出っ張っています。写真右側みたいな感じで放熱用の銅板をGNDにはんだ付けします。

レギュレータのデータシート(秋月WEBサイトにあります)から入力コンデンサと出力コンデンサの推奨値を確認して、以下の様な回路にしました。

作ったものがこちらです。レギュレータと銅板は放熱しやすい様に、ユニバーサル基板のはんだ面ではなく部品面に取り付けています。

基板をUSB電源に接続して電圧を測定してみました。レギュレータの入力側で4.93V、出力側で2.98Vと、ほぼ予想通りの出力が得られました。私が以前作ったLED点滅回路(無安定マルチバイブレータ)を負荷として繋いだところ、負荷へ流れる電流は6mA程度、レギュレータを触ってもほとんど発熱していませんでした。

【参考文献】
[1]「電源&パワー回路の配線実例集」トランジスタ技術2005年6月号

Follow me!